幕間

140文字で語りきれなかったあれこれ

ジャニーズの舞台のはなし

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ジャニーズの舞台において女が持つ役割は「母」か「妹」に限られるらしい。

例外もそりゃあったにはあっただろうけれど、そのほとんどが「母」か「妹」。


ジャニーズの作る舞台には、我々が舞台と言えば想像する色恋など、おおよそ「女」と「男」が存在することにより生まれるフィクションがないのだ。


ところで、宝塚歌劇団で3度目の再演となる人気舞台『OCEANUS 11』の上演時に「女をトロフィー扱いしている。ダサい」と一部で評されていたことを思い出した。


女性を楽しませることに長けては日本一と言っても過言ではない宝塚歌劇でさて、近年は『男役中心の脚本』がもたらす女性(娘役)の不憫な立ち回りが顰蹙を買うことも少なくない。(まぁ、これは宝塚の醍醐味にも関わる内容なので全てが悪とは言い難いのだが)


ジャニーズ舞台の「女という存在を放って置かれる」という、ある意味蚊帳の外対応って、そういった差別的な意味でのもやもやとした不快感がまるでないのだから、不思議。


そりゃ、脚本の意味がまるでわからない「考えるな、感じろ」という無茶苦茶な内容に度肝を抜かれがちではあるけれど、それでも、子どもや女を決して差別しないジャニーズ舞台共通の、ある種暗黙のルールのような芝居構成は、優しく我々を受け入れてくれている。


『ジャニーズアイランド』『DREAM BOYS』『少年たち』わたしの観たことのある作品はまだまだほんの一握りだけれど、この若くて何事にも一生懸命な少年たちの紡ぐ物語が、ずっと誰もを受け入れる優しい場所であることを願ってる。


※写真は菊池風磨くん主演の『ハムレット』の帰りに。